皆様こんにちは。葉月です。
只今カナダに留学しておりまして、6月なのにも関わらずたまに寒い日があります。夏が来るのが待ち遠しいです。
今回のネタはふとカナダに暮らしていて思った疑問から、いろいろ統計を漁ってみた結果をまとめたものになります。
数字を眺めていると、実感と違っていたりすることがあるから面白いですね。
さて、カナダというと、少しグーグルしてみると「多文化主義」という言葉に出会うと思いますが、そのくらい移民を広く受け入れている国の一つです。
バンクーバーのダウンタウンを歩いていても、イラン系、インド系、アジア系、ヨーロッパ系などなど、人種が混ざりをひしひしと感じることが出来ます。
留学生もいますし、永住権を持っている人、2世として生まれている人など、もはやカナダ人って何だろうと思ってしまうくらいです。
しかし、ふと「アジア人っぽい人多くないか?」と思うときがありました。
「多文化主義っていってるけど、バンクーバーってアジアン文化主義では?」と。
そんなことが気になったので、果たしてバンクーバーはアジアンが沢山いるのか、数字を見て検証してみようと思いました。
最新の国勢調査のデータ(2021年度)は、国籍などの詳細がまだ集計中らしく、2016年度のカナダの国勢調査のデータを参照しています。
目次
定義と用語の確認、基礎情報
定義と用語の確認
- アジアの定義
*南アジア、東南アジアと東アジアに絞るのもいいかと思いましたが、感覚として統計上のアジアの定義でも問題無さそうなのでそのままにしています。
- どのくらいをもってアジアン文化と定義するか?
基礎情報
- Vancouver CityとMetro Vancouverの違いは?
- これから先に出てくる"Vancouver City"と"Metro Vancouver"の違いについてです。東京23区と東京都みたいなイメージをもってもらうと分かりやすいと思います。Vancouver Cityが都市部になりますが、そこから少し広がった郊外地域を含めたものがMetro Vancouverになります。
詳しい定義が知りたい人はMetro Vancouverでググってみてください。
- Metro Vancouverは2882km²なので、神奈川県と近く(2442km²)、Vancouver cityだと115km²になります。Metro Vancouverの人口は246万人(2021: 264万人)であり、近いのは大阪市(269万人)でしょうか。Vancouver Cityだと63万人(2021: 66万人)になります。
結果と考察
Ethnicの項目から、アジア地域に入る人の割合を計算しました。Vancouver Cityでは48.5%(約63万人中30万人)、Metro Vancouverでは45.8%(約246万人中113万人)となります。
- 結論としては、過半数を超えないものの、4割以上はアジア人という結果から、アジアン文化と言えそうな気がします。
何とも微妙な割合ではありますが、ヨーロッパ系の人が多いことを期待してバンクーバーに来ると驚くかもしれません。
補足
- 現在自分が移民であり、移民の状況にも興味をもったので調べてみました。地域別の移民数を集計したものが下の図になります(図1)。アジア地域からの移民が多く、アジア地域内を確認すると(図2)、中国人の数がとても多く、次点でフィリピンやインド、香港が多いことが分かります。
中国人が多い理由としては、元々の人口が多いこともありますが、ダウンタウンに大きなチャイナタウンがあるのも大きい気がします。インド人はMetro VancouverのSurrelyという地域に多くいるらしいです。実際に行ってみると確かにインド系っぽい人達が多かった印象。
図1. 地域別移民数。アジア地域が突出している。
図2. アジア内国別移民数。中国が突出して多い。
ちなみに留学生の国籍を見ると、インドが多いのが特徴です(全体の3割ほど)。2021年に中国からの留学生が少ないのはコロナなどの影響もあるのでしょうか(infographicより)。2017年だと中国とインドの留学生が多いのが印象的です。
出典
人口と民族の数、移民の数はこちらを参考にしました。Metro VancouverとVancouver Cityが比較出来る状態になっています。
脚注103より、ここでの民族(Ethnic)は3, 4世の移民においても移民時のEthnicが適応されるので、かなり前まで遡ると想定されます。
留学生の情報はこちらです。サイト内で引用されているsurveyのデータが見当たらないので概観に留めておきます。
https://cbie.ca/wp-content/uploads/2018/09/International-Students-in-Canada-ENG.pdf
ちょっとした調べもののつもりが楽しくなってグラフまで作っちゃいました。また何か気になったら統計を漁ってみたいと思います。
ではでは~