葉月のまったりブログ

中の人の日常体験とか思ったこととかを雑記的に記していくそんなブログです。

人間関係について考える ~雑談編~

皆様こんにちは。葉月でございます。

人間関係について考えるシリーズ第3弾。今回は「雑談」という観点から人間関係を考察していきたいと思います。

 

今回の話題、最初は「発話」にしようかと思っていたのですが、聞くと話すが融合した「雑談」が、わりと自分なりの考えをもっている部類の話題に入ると思ったので、この話題にしてみました。

この話題は結構馴染みが深い人も多いと思っていますが、どうでしょうか…。

 

「雑談」という言葉について。

何かくだらない話というマイナスの意味合いも少なからず持っていますが、今回私が注目するのは、雑談の人間関係に及ぼすプラスの側面についてです。

こういってしまっては何ですが、雑談がない人間関係なんて枯れてます。ビジネスライクの付き合いだろうと雑談は大事な要素です(話題はきちんと選ぶ必要がありますが…)。

後に触れますが、ちょっとした自己開示に繋がりますし、緊張感を和らげる効果が見込めますので。

 

 

前回の記事で「傾聴」について触れましたが、今回の内容は「傾聴」に加えて、「自己表現」(自分を他人に示す、表現するということ)の要素も加わっています。

プレゼンテーションやスピーチのような話し方とは少し違う、早い会話のキャッチボール。

本文に入る前から何ですが、雑談はとっても難しいことだと思います。

ですが、身に着けてしまえばどんな場面でも生きる力だと思いますので、見ていきましょう。

 

 

1. 雑談って?

雑談という言葉ですが、先ほども述べたように、「くだらない話」という意味合いも保有してます。

なぜかと考えると、雑談という会話の性質自体、会話の目的、趣旨からある程度外れることを想定しているからだと思います。

そもそも目的を定めていない会話を雑談と称することもあり、わりと「何でもあり」といった印象も抱かせがちです。

話題として選ばれることが多いのが、話し手、聞き手にとって身近な話(近況など)であり、「議論」とは離れた話題チョイスが望ましいとされます。

身近な話を共有していくことで、親密度が増す、初めて会った人と仲良くなる(アイスブレイクみたいな)効果が期待できるのです。

 

 

「傾聴」と似ていますが、雑談にも大原則があります。

それは「『相手の話』に興味を持つこと」「『聴く』こと」です。

 

一つ目の「『相手の話』に興味を持つこと」ですが、言葉として書いてしまえば簡単なようだけれども、行うのは意外に厄介です。

興味がない時って、人はしぐさは目線に表れてしまうことも多く、「興味があるように振る舞う」のは難しい。

なので、私がよく行っているのは、興味がありそうな話の方向に少し誘導してあげることです。

話を聞く時に相槌などを挟むことことは、ほとんどの人が行うことだと思いますが、私が面白そうに感じた話題では、少し相槌の仕方を変えています。

「うん」「そうなんだ」「へぇー」などなど、相槌にも様々な種類があり(それだけでも一冊の本が出来るくらい)、相手の会話の流れを促進することが目的ですが、ある話題についてより話してくれるように促す相槌も多数存在します。

そういった会話の促し方をすれば、自分の聞きたい(興味をもてる)話を相手にしてもらうこともある程度可能になると思います。

 

とは言っても、どんな切り口から聞いても、本当に興味を持てない会話をしている場合もありますので、そういう時は相手の話から連想する話題を振っていくというのがいいと思います。

聞き役が疲れたのならば話し手に回る、というのも雑談のスピーディーさが成せることだと思いますので。

会話が繋がっているように見えれば(実際あまり繋げていなくても)、雑談の流れは途切れたように思われないですし、話し手でありすぎないことも気にかければ、相手を不快にさせることもないでしょう。

 

二番目の「『聴く』こと」ですが、前回の「傾聴」に似ている部分も多いです。

自分を主体に置くのではなく、相手が思うこととして、そのまま聞いてあげること。

傾聴において大事なことでしたね。

しかし、雑談においては、自分が話し手になって話さないといけない場面も多々あります。


相手の話を聞き、それに対する自分の考えを示すこと。

傾聴について述べた時に、二つ目のポイントとして挙げたことですが、雑談においては、話せることも大事なのです。

言い換えれば、自分の考えを示す(相手の話にレスポンスする)ことが、傾聴に比べてより重要なのです。


雑談は相手を楽しませるお笑いのような役割も備えています。

でも、大勢の観客を笑わせる必要はなく、目の前で会話している人(複数でも)を笑わせることが出来ればいいのです。

だからこそ、相手を観察して、どんな話が好きなのか、どういう話題に食いつくのかと見ていくことが非常に大事になります。

そして、それは聞いている時だけに限りません。話している時も(というより話している時こそ)、相手の反応を見て、話題や語り口を変えていくことが出来れば一流だと思います。

この点においては、傾聴と違うものですが、雑談においては大事な原則となります。

 

この二つの原則は、下に挙げた参考文献の中で紹介されていたアイデアを吟味して、私が一番大事だなと感じたものをチョイスしたものになります。

他にも笑顔が大事、名前を覚える、褒める(いい褒め方であることが大事ではありますが)、等々いろいろありますので、見てみると面白いかもしれません。


 

2. 雑談のネタとか

雑談の原則について説明してきました。

雑談なんて言われても、話すネタが思いつかないよ。という人のための、よく使えるネタ紹介をしていこうと思います。

しかし、これはあくまで一般的に通用するネタでしかないので、相手をよく観察して(相手を「聴いて」)、ネタを絞っていくことが肝要です。

 

 

まずは避けたほうが良いネタについてまず見ていこうと思います。

「政治、宗教」のネタは避けたほうがいい、というのは聞いたことがある人も多いかもしれません。

私も同意見です。少なくとも雑談においては。

この二つのトピックは、どうしても議論が絡みやすくなります。

冒頭でも述べましたが、会話のテンポが早めであり、身近な話題から自己開示、親密さへと繋げていくのが目的の雑談において、「議論」的なトピックは避けたほうがいいのです。

日本で宗教の話をすることも中々ないとは思いますが、強い思想を持つ人も少なからず存在するので、雑談という場においてそこに踏み込むのは避けたほうが良いでしょう。


お次は「家族、恋愛」です。

理由としては、相手の心の内部に踏み込みすぎる話題だからです。

少なくとも、家族の構成やその関連の話題について話を振られない限り、話をすることは避けたほうが良いと思います。

私の私見でしかありませんが、家族の話題を振った所で、健全な家族(と呼称するのが良いのでしょうか…)に過ごしている人は特に話すこともなく(特に言うべきこともない)、不健全な家族に過ごしている人は、家族の話が振られると明らかに嫌そうな反応を見せる印象があります。

話題として膨らむこともあまり想定しにくいので、そういった意味でも避けたほうがよい話題かと。

 

そして、恋愛について。本によっては恋愛も雑談のネタとして使えると述べているものもありますが、私は避けたほうがいいと思います。

きわめてパーソナルなことであり、互いの性別によっては、経験、体験を話したくないと感じる場合もあるでしょう。

合コンなどのそれがある程度容認される場であれば、また違うのかもしれませんが、一般的な場における雑談の話題としては危険だと思います。

 

 

それでは、雑談に使えそうなネタについてみていきましょう。

まずは無難に「天気、気候」ですね。

雑談に困ったら、まずはこれについてコメントしてみよう、みたいなことを書いている本も多いんじゃないでしょうか。

しかしながら、あまりに「無難な話題」として有名になりすぎたせいで、この話題を頻繁に持ってきてしまうと、「雑談出来ないのかな?」という印象を与えてしまう恐れもありますので、多用には注意しましょう。

連想が上手く繋がれば、この雑談で始めても低印象を与えませんが(暑い、寒いで出身の話題に持っていく、気候から行ったことのある場所を話してみる…)、中々難しめ?


次は「趣味、出身地、食べ物」です。

食べ物、などは意外に盲点かもしれませんが、意外に好きな食べ物、郷土料理にまで話が及べばけっこう楽しく話をすることも可能です。

雑談の一つの目標として、相手との共通点を探すというものがありますが、趣味、出身地の一致などは、相手に近づく大きな一歩です。

 

旅行が趣味の人などは、相手の出身地に対して、行ったことのある場所である可能性がありますが、それで話をしてみても、ウケはとてもいいです。

散歩、読書、旅行、映画、音楽辺りは趣味として紹介してくる人も多いので、試してみるのもいいかもしれません。

食べ物、出身地の場合は起こりにくいですが、趣味の話になると、相手がどれほど詳しいのか、自分とのやりこみ具合の差が気になる人も出てくると思います。

後述しますが、これはあまり問題ではありません。

寧ろ、自分があまり興味がないのに、趣味ですと言ってしまうことのほうが不味いです(ハマッている人に出会った場合、相手の話についていけなくなる&興味がなくなるので)。

自分がどのくらいのやりこみ具合でやっているのか、趣味をやっていてどういう風に思うのか、ちょっとした発見、程度のものはエピソードとして話せるくらいにしておくといいでしょう。

 

 

ここからは雑談内容として抽象的ですが、仲を近づけるのに大いに役立つ雑談の話題についてです。

一つ目は「自分と相手の共通の話題」です。

共通、という言葉が何を指しているのかについてですが、自分と相手の属性の共通、という意味です。

例えば、大学生を例に挙げてみましょう。相手も自分も、違う大学に通っていたとして、雑談の話題としては何が選ばれるでしょうか。

恐らくどんな授業をとっているのか、専攻は何なのか、きつかった授業、大学生活、サークル、バイト、二外国語などなど…、いろいろ考えられるでしょうが、雑談の話題として、「大学について」がお互いに話しやすい話題であることは、想像しやすいでしょう。

 

それと同じことが、例えば仕事の話であったり(職種によっては愚痴が一致するかも?)、人付き合いの話であったり(雑談そのものを雑談の話題にしてもいいかもしれません)、相手との共通点を探すことで、話題のタネが尽きなくなります。

これは見つけるのはあまり簡単ではありません。

 

一つポイントとしては、自己紹介によく耳を傾けておきましょう。

自己紹介では、よくどこで働いているのか、どんなことをしているのか、特技、好きなものなどなど、雑談のネタのヒントがたくさん転がっています。

自分と結びつけることが出来る話題、自分の知っている知識と噛み合う情報を頭に留めておくのもいいでしょう。

 

二つ目は、「相手が知っていることで、自分がある程度ついていけるものについて」です。

最たる例が先ほども挙げた趣味の話についてだと思います。

お互いに関心を持って話が出来る話題でないと話は続きにくいので、「相手が現在頑張っていることで、自分が興味を持っていること」でもいいでしょう。

基本的には、相手が深く知っていることを喋ってもらうほうが簡単です。傾聴の記事でも述べましたが、相手の話をしっかりと聞くことが出来ます。

相手の話をしっかりと聞く体勢が出来れば、「自分の話をきちんと聞いてくれるんだ」と相手に思わせることが出来、信頼感が生まれやすくなります。

この話題に自分が興味を持っていれば、雑談の原則の一つである、相手に関心を寄せることが容易になりますので、さらに効果アリ?

 

そして、先ほど趣味の深さに差があってもあまり問題ではないと述べたのはここに理由があります。

相手が詳しければ、自分が気になるから教えてという形をとれる。自分が詳しければ、相手に対して少し耳よりな話をする体で会話を進めることが出来る。

趣味の深さに差が出ていても、聞き手か話し手に回るかの違いでしかないのです。

深さの違いによって聞くと話すをスイッチしていけば、もっと言えば、何か一つの細かな話題についても知識の多寡によって変化すれば、雑談は盛り上がりやすくなるのではないでしょうか。

 

ここで挙げた二つの(抽象的)話題について、共通項がありまして、それは「相手との共通点を話題にする」ことです。

聞き手、話し手にとって、身近な話題を選ぶ、と雑談について説明する際に言葉を用いました。

これをより深めると、どちらもその話題についてそれなりに知っている(共感したり、話し手になることが出来る)レベルのものであればある程、雑談はちゃんと盛り上がってくれます。

相手の自己紹介をきちんと聞くほうがいいと思うのも、相手の属性をきちんと分析し、自分と「共感出来る点」を探す上で有益だからです。

もちろん、最初に思った属性からあまり話題を持っていけないことも多く存在するでしょう。

そういう時は、自分の最近していることを軽く自己開示して見せることもアリだと思います。

 

 

3. 大事なポイントとコツ

雑談という行為において、何が大事であるのか、その話題以外の側面について考えていきます。

まずは、楽しそうに話しましょう。聞きましょう。

これが大原則ですし、これが出来るだけで全然違います。

細かい話は後で述べていきますが、とりあえずは雑談を楽しみましょう。

楽しんでいる姿を見せれば、相手も楽しく感じてくれやすいです。


次に大事なのは、ペーシングです。

これは相手と同じリズムで話を聞いてあげることです。

相手がゆっくり話しているのに、自分の相槌や促しがテンポの速いものであれば、相手は調子が狂ったように感じてしまうでしょう。

その逆もまた然りですが、ゆっくりと話すのであればゆっくりと対応し、早い会話であれば会話をどんどん促すように続けていきましょう。


そして、何回か述べましたが、雑談は議論ではない、というものポイントの一つです。

議論になると、相手に返答を考えさせてしまい、自己開示という側面よりは意見交換会になってしまい、雑談で達成しようとしていることとは別の方向に向かってしまいます(それでもいいってことも多いかもですが…)。

ある程度、思考停止で返答をさせることが出来るくらいが雑談の温度具合として、ちょうど良いように感じます。

 

ここからは応用編になりますが、雑談の基礎が出来るようになったら、次は雑談の内容を洗練させるようにしましょう。

雑談で話す内容に、相手にとってちょっとした学び(or驚き)になる知識、体験談を織り込めるようになると良いです。

相手や自分にとって身近な話、共通の話題について話が出来るようになっていれば文句無しですが、さらにプラスαの話になります。

雑談をしていて、印象をも良くすることが出来る技ですので、出来るのならばトライしてみるのもいいと思います。

 

 

4. まとめのようなもの

今回は雑談についてでした。

初めて会った人との雑談は、アイスブレイクのような役割を担い、仲を深めていくのに有効な手段の一つです。

前回の傾聴の話と被る部分もありますが、相手の話をちゃんと聞いてあげよう、という姿勢がまず大事だというのは言わずもがなです。

雑談で困ることと言えば、話のネタに困る、という場合が多いかと思いますが、相手のこと、相手の話をよく観察していくと、意外に雑談のヒントはいっぱいあるように感じます。

雑談も突き詰めればエンターテインメントな部分がありますので、お笑いなんかを参考にしてみるのもアリかも?

 

次回の記事のネタは迷ってます。番外編を作りたい気持ちもあり…。

まだこのシリーズは続けるつもりですので、見て頂ければ嬉しいです~。

5. 参考文献

Dale Carnegie (著).  山口博 (訳). (1999). 「人を動かす」. 創元社.

Jesse S Nirenberg (著). 小川敏子 (訳).  (2005). 「話し方の心理学 -必ず相手を聞く気にさせるテクニック-」. 日経BP